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●ヘンデルについて

ヘンデル(Georg Friedrich Haendel 1685〜1759)は、「ハレルヤ・コーラス」を含むオラトリオ「メサイア」や管弦楽組曲「水上の音楽」で知られていますが、実は40曲を越えるオペラ作品の作曲家でもあります。有名な歌曲「オンブラ・マイ・フ 〜懐かしい木陰〜」も、オペラ『セルセ』の中の1曲です。

ドイツのハレの出身で、北ドイツの大都市ハンブルクで活躍していたヘンデルは、1706年からイタリアに滞在してオペラ作曲の研鑚を積みます。そこで知遇を得たイギリスの要人達から、今度はイギリスへの訪問を懇請されました。それに応じて1710年に渡英し、オペラ『リナルド』を極めて短期間で作曲、上演 (1711年)したところ、大成功を収めます。これを契機として以後イギリスに滞在し、続く約30年の間に、多数のオペラ作品を作曲しました。オペラの題材は、概ね神話や故事に取材したものでした。
 

●オペラ『フラーヴィオ』

『フラーヴィオ』は、1723年に作曲初演されたものです。当時のヘンデルは、ロンドンのイタリア・オペラ活動を推進する組織、ロイヤル音楽アカデミーの監督となっていました。

『フラーヴィオ』は、中世イタリアのロンバルディ王国の王室と貴族達を巡る愛と結婚、そしてそれに絡む権勢や情愛の欲望のもたらす悲喜劇を描いたものです。ロンバルディ国王フラーヴィオは、自分の臣下の娘への身勝手な恋心から、臣下たちに予定外の人事を行います。それが臣下の間での仲違いを生み、相愛であった臣下の別の子供同士の婚約は破談、そして各々の家の名誉を懸けての復讐の応酬に至ります。更に件の娘にも既に恋人があり、国王の横恋慕は彼らの仲にも亀裂を生んでしまいます。元来は気の良い人柄のフラーヴィオ王は、自らが招いたこの事体を収拾すべく計らいます。

ヘンデルのオペラは、作曲者の死後2世紀近く忘れられた存在となっていました。それは、ヘンデルのオペラの様式、厳格なスタイルで英雄的または悲劇的内容を持つ「オペラ・セリア」が時代遅れなものとされ、喜劇的な「オペラ・ブッファ」に取って代わられたことが大きな原因です。続くロマン派や近代音楽の時代を経た20世紀の後半に至り漸く、世界的に復活上演が相次ぐようになりました。VOCとしては3回目のオペラ公演になる今回のヘンデルの『フラーヴィオ』も、日本では初めての上演となります。

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ヘンデル関連参考サイト:日本ヘンデル協会